日本で有料動画配信サービスは普及するのか!?第一弾!

皆様、こんにちは!

これまでは動画の市場規模としてテレビ広告市場とオンライン動画広告市場の比較を行い、地上波テレビやYouTubeの分析を行ってきました。しかし、動画市場という意味では有料放送市場も考慮しなくてはいけません。以前のブログでお伝えした通り、日本においては地上波放送が全国的に普及しているために、そもそもケーブルテレビなどの有料多チャンネルサービスの普及率が低く、動画視聴に対してお金を払うということに対しても抵抗があるのではないかと言われています。しかし、そうした中でもdTVやビデオパス、Hulu、Netflixなど様々なオンラインの定額動画配信サービスも立ち上がっています。動画コンテンツカンパニーである当社としては、今後これらのサービスの立ち上がりにも非常に注目していますので、今回はここを掘り下げていきたいと思います。

とはいえ、非常に大きなテーマなので何回かに分けて分析を行っていきたいと考えていますが、まずは現状の有料放送市場がどの程度大きいかについて考えてみたいと思います。

まずは有料放送産業の市場規模を見ていきます。衛星放送とケーブルテレビ、NHKを有料放送と定義した場合、約1兆6000億円の市場規模があります。NHKは能動的に入る有料放送ではないため、NHKを除いた場合の市場規模は約9500億円の市場規模となります。

図表:放送産業の市場規模(売上高集計)の推移と内訳
(出所:総務省HP

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加入世帯数で見るとどうでしょうか?有料多チャンネル放送の加入世帯数を見てみると、2014年6月末で1,078万世帯と世帯普及率は20.7%となっています。有料多チャンネルの加入世帯全体でいうと、直近ではほぼ横ばい~やや減少傾向という状況です。

図表:ペイテレビの加入世帯数と普及率の推移(出所:CAB-J)

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図表:ペイテレビの普及状況(出所:CAB-J)

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このうち衛星放送であるスカパーの加入数は全体で338万世帯です。直近のスカパーの決算から計算すると、スカパー加入世帯のARPUは約2,200円ですので、約338万世帯が約2,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
ケーブルテレビの加入数は約650万世帯となっています。最大手のJCOMはそのうち約350万世帯を占めています。上場廃止直前の2011年のアニュアルレポートによると電話やインターネットとのバンドルを含めたARPUは約7,500円ですが、ケーブルテレビのみのARPUは約5200円となっています。そのため、約650万世帯が約5,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
また、大手チャンネル運営会社のWOWOWはケーブルテレビや衛星放送が提供している基本パックには含まれていませんが、WOWOWの契約数は2016年3月末で280万世帯あり、ARPUは約4,200円です。
最後に、NHKは強制的に加入しますが、オプションで契約する衛星放送に関しては2016年2月末で1,982万世帯あり、これらの世帯は約1000円の月額料金を追加で支払っています。

まとめるとこんな感じになります。

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一方、オンラインの有料配信事業者はどうでしょうか?
以下は代表的なオンラインの有料配信事業者になります。店頭アフィリエイトが効く通信事業者系が強いですね。加入者数が分からない事業者もありますが、上位5社(dTV、U-NEXT、UULA、ビデオパス、hulu)の加入者数と月額料金から単純計算で算出される年間売上は合計で約850億円となり、動画広告市場(500億円)を上回る規模ではありますが、有料放送市場と比較した場合はまだ10%に満たない規模となっています。

図表:オンラインの定額動画配信サービスの加入者数と月額料金

(出所:各社HPより当社作成)

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今回は第一弾として国内の市場規模を中心に見ていきました。個人的に有料放送をほとんど見てこなかったので、意外と市場規模大きいんだなという印象でした。来週以降は少しずつ掘り下げていきたいと思います。

それではまた!