先週発表された「日本の広告費」を分析してみました!

皆様、こんにちは!
先週、電通から2015年の「2015年日本の広告費」が発表されましたので、その内容を見ていきたいと思います。昨年は消費増税の反動で広告費全体としては前年比0.2%増にとどまりました。
内訳をみてみると、インターネットは引き続き前年比10%増と力強い成長を見せているのに対して、4マス広告は東日本大震災があった2011年以降初めてマイナス成長となりました。

図表:国内の媒体別広告費推移
(出所:電通「日本の広告費」)

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増加したのはほとんどインターネットと展示・映像のみ
2014年→2015年の増減をより細かく見ていくと以下のようになります。増加分のほとんどはインターネットと展示・映像が占めており、ほとんどは横ばいもしくは減少しています。なお、展示・映像には各企業のプライベートイベント、スマホゲームなどのファン層イベント、展示会などが含まれています。音楽においてライブの売上が増えているのと同様に、インターネットサービスの拡大に比例してリアルなライブ体験へのニーズが高まっているという傾向が見て取れます。

図表:2014年→2015年の媒体別広告費の増減内訳
(出所:電通「日本の広告費」)

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動画広告市場は依然としてテレビ広告市場の2.6%に過ぎない
さて、2015年の動画広告市場は506億円と前年比60%増加しましたが、テレビ広告のまだ2.6%程度の規模です。米国の場合、2015年の動画広告市場は更に大きく伸び、74.6億ドル(1ドル=115円換算で約8,579億円)とテレビ広告市場の10.7%まで拡大しています。以前ブログで説明したように、日本では映像コンテンツのプレーヤーが英語圏に比べて構造的に少ない点が動画広告市場の立ち上がりの遅れの一つの要因と考えていますが、逆に言えばコンテンツが広がることでまだまだ動画広告市場の伸びしろは大きいのではないかと思います。

図表:米国と国内におけるテレビ広告市場と動画広告市場の比較

(出所:emarketer、オンライン総研、電通)

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とはいえ、米国においてもテレビの広告予算がYouTubeに移るのでは言われ続けて久しいですが、結果としてテレビ広告市場が減少しているかと言えばそうでもなく、過去5年はゆるやかに成長し続けています。米国の場合はそもそもの広告市場が2-5%のペースで成長しており、そもそも日本より市場の成長率が高いということはありますが、それを差し引いても日本のテレビ広告市場もこのまま減少傾向が続く可能性は低いと思われます(10-20年の単位では分かりませんが)。動画メディア同士で市場を取り合うというよりも、より大きなトレンドとして、文字や静止画主体の情報やエンターテイメントが動画に置き換わっているということなのかなと思います。

図表:米国の動画広告市場とテレビ広告市場の推移
(出所:eMarketer)

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 それではまた!