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今後の国内動画市場まとめ Vol.2~日米の差が生まれた理由とは?

皆様、こんにちは!UUUMの渡辺です。

前回は日本の動画広告市場は海外先進国に比べて小さいという話をしましたが、今回はその背景について考えていきたいと思います!

ずばり、一番の大きな理由は日本において地上波テレビが定着しすぎちゃってることだと考えています(当たり前といえば当たり前ですが)。

 

米国では日本と違って、ケーブルテレビへの加入が一般的

日本の場合はもともと全国各地で地上波放送が無料で受信可能であり、そのために昔からNHK+民放5局の番組を視聴することに慣れてきました。これは米国では状況は異なります。米国の場合、土地が広くて地上波が届かない地域があったために、ケーブルテレビが普及していきました。

 

ケーブルテレビ普及に加えて、多様な言語・文化が多チャンネル化を後押し

また、米国ではチャンネル数に制限がないケーブルテレビが中心であったことに加えて、文化や言語的にも「人種のるつぼ」であるため、特定のジャンル・言語に特化した放送局が誕生し、多チャンネル化が普及していきました。米国では毎月80-140ドル払ってケーブルテレビ(インターネット付き)に加入し、100以上のチャンネル提供を受けているのが一般的です。有料多チャンネルは米国のみならず、他の先進国においても普及してきましたが、日本ではNHK+大手民放5局の寡占状態が続いています。

参考:有料多チャンネルの普及率比較

(出所:スカパーJSAT株式会社ウェブサイト)

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映像コンテンツプレーヤーの裾野が広い米国

こうした違いが日米の動画広告市場の広がりの違いに影響していると考えています。すなわち、コンテンツ提供側を見た場合に、米国ではもともとテレビ業界だけでも多種多様なチャンネルが存在しており、さらに映画産業も盛んな中で、映像コンテンツプレーヤーの裾野が広く、オンライン上でもプロ・アマ問わず幅広いジャンルの動画が提供されるようになりました。コンテンツの供給があるからこそ、様々な動画専門メディアも立ち上がり、動画広告のバリューチェーン(周辺産業)も形成されていきました。

 参考:米国で立ち上がった主な動画専門メディア

(出所:各社ウェブサイト)

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一方、日本はプレーヤーが少ない上に、オンラインに進出するインセンティブが乏しい

一方、日本では、従来のテレビや映画コンテンツに関わるプレーヤーは既存ビジネスが寡占状態で安定して稼げる状況であることから、新しいインターネット向けコンテンツに挑戦するインセンティブが少ない状況です。そのため、ニコニコ動画YouTubeが動画プラットフォームとして立ち上がり、視聴者を獲得しているものの、主なコンテンツは音楽PV、エンタメ・ゲーム・玩具系の個人チャンネル、テレビ番組の転載、などに偏っています。例えば、ニュース、スポーツ、音楽、ドラマ、コメディなどのコンテンツが米国に比べるとまだまだ乏しく、メディア含めて動画関連のバリューチェーンYouTubeニコニコ動画以外に広がっていない状況があります。

 

Pluto TVのチャンネル数は米国のコンテンツの多様性を物語る

米国で急成長中のベンチャー企業であるPluto TVはYouTube上のコンテンツをキュレーションして番組形式で配信していますが、そのチャンネルの多様性YouTube上のコンテンツの裾野の広さを物語ってます。既に米国のケーブルテレビ並のラインアップですね。。。こうした違いが日米の動画広告市場の差につながっていると考えられます。コンテンツの広がりが国内の動画広告市場の中長期的な成長のポイントになりそうです。

 参考:Pluto TVのチャンネルラインアップ

(出所:Pluto TVウェブサイトhttp://pluto.tv/

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いかがでしたでしょうか?今日のまとめです。

  • 日本は無料の地上波放送を見るのが定着し民放大手5局+NHKの寡占構造。
  • 一方で、米国中心に海外は有料多チャンネルが普及し、多様な放送局が生まれた。
  • その結果、オンラインの世界でも多様なコンテンツが共有され、動画専門メディアが誕生するなど、動画ビジネスのバリューチェーンが形成されていった。
  • 日本はコンテンツの幅がせまく、コンテンツの広がりが動画市場の広がりのカギになりそう。

それではまた!