Google決算速報。売上好調も市場予測を下回り株価は6%下落。

皆さん、おはようございます!

今朝、Googleの親会社であるAlphabetが2016年1Q決算を発表しましたので、まとめてみました。

売上高は前年同期比17%増加とほぼ前四半期並みの成長率を維持しましたが、売上から提携メディアへの費用(TAC)を除いた純売上は前年同期比18%と前四半期から成長率は鈍化しています。会社側は引き続きモバイル検索広告が牽引していることに加えて、YouTubeやプログラマティック広告が好調だったことを背景として挙げておりますが、モバイル広告やプログラマティック広告のTACが相対的に高いために純売上の伸びがグロス売上に比べると伸びが弱かった模様です。決算自体は好調ですが、決算数値が市場予想に届かなかったことを受けて、引け後の株価は6%近く下落しています。

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また、会社側が公表するKPIである課金クリック数やクリック単価の推移は以下の通りで、課金クリック数はYouTubeのTrueViewの好調が寄与することで高い成長を示している一方、TrueViewの単価は想定的に単価が低いTrueViewの比率が高まることで引き続き減少傾向が続いています。

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YouTube Originalsがスタート。Google Preferredの広告主は倍増。
今回の決算電話会議においてYouTubeの視聴時間等のデータは開示されませんでしたが、YouTube Red向けオリジナルコンテンツであるYouTube Originalsがスタートし、既に6本の番組が始まっており、今年1年で15-20のオリジナル番組をスタートさせる計画とのこと。出だしの反応は良好の模様です。
またYouTubeの広告収入が好調な要因としてGoogle Preferred(YouTubeで高いエンゲージメントを見込める人気チャンネルを切り出して優良広告在庫として広告主に販売する取り組み)の寄与も挙げており、米国におけるGoogle Preferredの広告主数は前年から倍増したとのこと。

「モバイルファースト」から「AIファースト」へのシフトを加速
動画とは直接関係ありませんが、電話会議の中で今後世の中が「モバイルファースト」から「AIファースト」の世界に変わっていく点や、Googleが開発面で他社をリードしている点が強調されました。既に検索エンジンや画像検索、Google MapなどにはAIが活用されていますが、昨年末にはユーザーに変わって自動的に返信文を提案してくれるSmart Replyをスタートし、今四半期にはGoogleカレンダーにAI機能を組み入れ、例えば毎週3回走るという目標を設定すると、最適な時間帯を探してくれるといった機能が実現しているとのこと。モバイル(=GoogleやAppleのOS)を使うのがもはや当たり前になりましたが、AI機能を使うことが当たり前になると、ますますGoogleに日常生活を支配されそうですね(苦笑)。

それではまた!

日本で有料動画配信サービスは普及するのか!?第二弾!

皆様、こんにちは!

 

前回に引き続き日本の有料放送市場を調べるにあたって、今回は衛星放送を手掛けるスカパーについて調べていきたいと思います。僕自身、衛星放送含めて有料放送に一切なじみがない人間なので、かなり基本的な内容もありますがご容赦ください。

スカパー加入に当たっては家やマンションにCS放送対応のアンテナが設置されている必要がありますが、既に設置されている場合は以下のような形で初期手数料3,240円を支払い、その後は基本料として月額421円に加えて個別チャンネルの料金、もしくはチャンネルパックの料金を支払うことで視聴できるようになります。

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(出所:スカパー!HPより)

 

 

各ジャンルに特化したチャンネルラインアップと料金体系

チャンネルパックには47チャンネルを備えた基本パック(月額3,672円)から5チャンネルを選ぶセレクト5(月額1,980円)、野球関連のチャンネルを集めたパック(月額3,980円)など様々なパックがありますが、基本パックのラインアップは以下のように様々なジャンルのチャンネルが一応網羅されている格好になっています。

 

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(出所:スカパー!HPより) 

 

月額平均単価は3,356円だが、多い人は7,000円超えも

なお、2013年度通期決算の説明会資料によると、一人あたりの月額支払金額は以下のような分布になっているようです。先週のブログで間違えてしまいましたが、スカパーの加入者から受け取る平均月額単価は直近で3,356円です。基本パックでもかなりジャンルに特化されているのですが、例えばスポーツにはJ-Sportsが含まれていなかったり、本当のファンの人には物足りず、基本パックに加えて個別チャンネルやジャンルに特化したパックを追加で契約している人もいるため、7,000円を超える月額支払金額の契約者もそれなりにいるようです。

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(出所:スカパー!HPより)

 

視聴率データ一般的に公開されていないため、どのコンテンツが人気なのかは分かりませんが、スポーツのパックが多くみられることから、やはりスポーツはコンテンツとしてニーズが高そうです。決算説明会においてもコンテンツ強化の文脈の中でスポーツ、特にスポーツの生放送に関して良く挙げられています。

 

スカパーの業績推移

ではスカパーを手掛ける株式会社スカパーJSATホールディングスの業績はどうでしょうか?下記は2009年度以降の同社の有料多チャンネル事業の業績推移をまとめたものです。新規加入件数はスマートフォン普及の影響からか累計加入者数は減少傾向となっています。一方で営業利益に関してはコンテンツ費用は戦略的に増加傾向にあるものの、その他の広告宣伝費等を効率化しているため、黒字を確保しています。

スカパーJSATホールディングスの業績の有料多チャンネル事業の業績推移

(出所:スカパーJSATホールディングスHPf:id:takaship999999:20160415000644p:plain

 

スカパーの今後の戦略

今後の戦略として引き続きコンテンツ(特に生放送や独自コンテンツの)の強化や、同社のOTTサービスであるスカパーオンデマンドの加入者拡大を挙げています。スカパーオンデマンドはスカパーの有料チャンネルに加入している人はほぼ同じものがオンラインでも視聴できるというサービスです。オンデマンドのみ加入することも可能ですが、基本的にスカパーの有料チャンネルと同じ料金体系になっています。

ただ、既存のスカパー事業とのカニバリによる悪影響を意識した料金設定のように見えます。米国の衛星放送大手のDish Networkは既存の衛星放送の月額料金よりも大幅に安い月額20ドルでOTTサービスを提供し始めましたが(ただし視聴可能なチャンネル数は全然少ない)、そこまでの思いきった価格戦略はまだとっていません。

 

ヤフーが発表したスポナビライブは月額500円でプロ野球や海外サッカーの生放送を提供するとしてます。スカパーのような有料放送に既にお金を払っている人の方が有料放送配信サービスに課金するハードルも低いと思われますので、スポナビライブがどう立ち上がるのか、またそれを受けてスカパーがどういった戦略をとるのか、今後注目です。

 

それではまた!

 

 

 

日本で有料動画配信サービスは普及するのか!?第一弾!

皆様、こんにちは!

これまでは動画の市場規模としてテレビ広告市場とオンライン動画広告市場の比較を行い、地上波テレビやYouTubeの分析を行ってきました。しかし、動画市場という意味では有料放送市場も考慮しなくてはいけません。以前のブログでお伝えした通り、日本においては地上波放送が全国的に普及しているために、そもそもケーブルテレビなどの有料多チャンネルサービスの普及率が低く、動画視聴に対してお金を払うということに対しても抵抗があるのではないかと言われています。しかし、そうした中でもdTVやビデオパス、Hulu、Netflixなど様々なオンラインの定額動画配信サービスも立ち上がっています。動画コンテンツカンパニーである当社としては、今後これらのサービスの立ち上がりにも非常に注目していますので、今回はここを掘り下げていきたいと思います。

とはいえ、非常に大きなテーマなので何回かに分けて分析を行っていきたいと考えていますが、まずは現状の有料放送市場がどの程度大きいかについて考えてみたいと思います。

まずは有料放送産業の市場規模を見ていきます。衛星放送とケーブルテレビ、NHKを有料放送と定義した場合、約1兆6000億円の市場規模があります。NHKは能動的に入る有料放送ではないため、NHKを除いた場合の市場規模は約9500億円の市場規模となります。

図表:放送産業の市場規模(売上高集計)の推移と内訳
(出所:総務省HP

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加入世帯数で見るとどうでしょうか?有料多チャンネル放送の加入世帯数を見てみると、2014年6月末で1,078万世帯と世帯普及率は20.7%となっています。有料多チャンネルの加入世帯全体でいうと、直近ではほぼ横ばい~やや減少傾向という状況です。

図表:ペイテレビの加入世帯数と普及率の推移(出所:CAB-J)

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図表:ペイテレビの普及状況(出所:CAB-J)

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このうち衛星放送であるスカパーの加入数は全体で338万世帯です。直近のスカパーの決算から計算すると、スカパー加入世帯のARPUは約2,200円ですので、約338万世帯が約2,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
ケーブルテレビの加入数は約650万世帯となっています。最大手のJCOMはそのうち約350万世帯を占めています。上場廃止直前の2011年のアニュアルレポートによると電話やインターネットとのバンドルを含めたARPUは約7,500円ですが、ケーブルテレビのみのARPUは約5200円となっています。そのため、約650万世帯が約5,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
また、大手チャンネル運営会社のWOWOWはケーブルテレビや衛星放送が提供している基本パックには含まれていませんが、WOWOWの契約数は2016年3月末で280万世帯あり、ARPUは約4,200円です。
最後に、NHKは強制的に加入しますが、オプションで契約する衛星放送に関しては2016年2月末で1,982万世帯あり、これらの世帯は約1000円の月額料金を追加で支払っています。

まとめるとこんな感じになります。

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一方、オンラインの有料配信事業者はどうでしょうか?
以下は代表的なオンラインの有料配信事業者になります。店頭アフィリエイトが効く通信事業者系が強いですね。加入者数が分からない事業者もありますが、上位5社(dTV、U-NEXT、UULA、ビデオパス、hulu)の加入者数と月額料金から単純計算で算出される年間売上は合計で約850億円となり、動画広告市場(500億円)を上回る規模ではありますが、有料放送市場と比較した場合はまだ10%に満たない規模となっています。

図表:オンラインの定額動画配信サービスの加入者数と月額料金

(出所:各社HPより当社作成)

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今回は第一弾として国内の市場規模を中心に見ていきました。個人的に有料放送をほとんど見てこなかったので、意外と市場規模大きいんだなという印象でした。来週以降は少しずつ掘り下げていきたいと思います。

それではまた!

国内外のMCN勢力図を調べてみました!

皆様、こんにちは!

今回はYouTube統計分析第3弾ということで、国内外のMCN勢力図を見ていきたいと思います。MCNというのはMulti Channel Networkの略で、当社のようにYouTube上の様々なチャンネルを束ねて支援する企業のことを指します。

まずは国内の状況を見ていきましょう!
下記の図表は国内の再生回数トップ100チャンネルにおけるMCNの再生回数シェアです。トップ100チャンネルのうち、51チャンネルがMCNに属しており、うち当社が32チャンネル、クリーク・アンド・リバー社のThe Online Creatorsが7チャンネル、ガジェット通信が5チャンネルと続きます。海外MCNのシェアはそれほど高くなく、TasteMadeが1チャンネル、BroadbandTVが2チャンネルという状況です。

また、企業チャンネルは22チャンネルがランクインしており、エイベックスやソニーミュージック、ワーナーミュージック、AKBチャンネルなど、音楽系のチャンネルが中心となっています。

図表:国内のトップ100チャンネルにおけるMCNシェア(2016年3月22日時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成) 

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チャンネル数ではなく再生回数で見た場合のシェアはどうでしょうか?ほとんど変わらないですが、再生回数の上位はMCNに所属する個人クリエイターが占めているため、MCNのシェアは全体的に少し上昇します。

図表:国内のトップ100チャンネルにおけるMCN再生回数シェア(2016年3月22日時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成) 

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それでは海外の状況はどうでしょうか?tubefilterの記事で2月のグローバルの月間再生ランキングが掲載されていましたので、そちらを参考に集計しました。かなり分散しており、円グラフだと細かくなり過ぎてしまうために、棒グラフで表現します。海外の場合も企業チャンネルは100チャンネル中で24チャンネル、無所属が20チャンネルで、残りの46チャンネルがMCNと国内とそれほど変わらない状況ですが、VEVOをMCNではなく音楽系企業チャンネルと定義すれば、より企業チャンネルの構成比が高いと解釈することも出来ます。VEVO以外でも企業チャンネルの多くは音楽系のチャンネルとなっており、やはり音楽は国境を越えたコンテンツとして人気があります。

図表:グローバルのトップ100チャンネルにおけるMCN別チャンネル数(2016年3月22日時点)

(出所:tubefilter記事に基づき当社作成)

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個人YouTuberはローカルでは強いですが、グローバルで人気を得ることはかなりレアです。そもそもの言語圏の問題もありますが、笑いのツボや習慣が国ごとに違うので当然と言えば当然ですが。。。それでもローカルで圧倒的な人気を誇るチャンネルや、おもちゃ系のチャンネル/ゲーム系のチャンネルなどグローバルで視聴者を抱えているチャンネルもあり、そういったチャンネルがランクインしています。

チャンネルの国籍としてはアメリカが51チャンネルと断トツで、続いてイギリスとインドがそれぞれ9チャンネルで続きます。4位はスペインで5チャンネルでやはり言語圏が広い国が多くランクインしている印象です。ちなみに日本は4チャンネルがランクインして5位です。まあまあ健闘してますね。

MCNのシェアで見た場合、VEVOの16チャンネルに続き、MakerStudiosが11チャンネル、BroadbandTVが4チャンネルと続いていますが、それ以下は混戦状態です。ちなみに当社は2チャンネルがランクインしています。まだまだグローバル化する余地のあるコンテンツはたくさんあるので、より多くのチャンネルをランクインさせるべく、グローバル化をサポートしていきたいと考えています。

 

それではまた!

 

 

 

各国のYouTube人気コンテンツを調べてみたら全然違った!

皆様、こんにちは!

今週は前回に引き続きWizTrackerを活用して、国内と海外で見られているコンテンツの違いに関して分析していきたいと思います。以下で様々な国の人気コンテンツランキングを見ていきますが、WizTrackerはあくまでその国のチャンネルの視聴回数ランキングですので、その国で最も視聴されたチャンネルではない点は注意が必要です。

 

まず、視聴回数がグローバル1位のアメリカを見てみましょう。
トップ10だと月間再生回数も数億回レベルになっていますが、ジャンルとしてはかなりばらけています。想定的に音楽やおもちゃ紹介はやはり多いですが、3位にプロレスのチャンネルが入っているのは特徴的です。また、日本のYouTuberのような個人チャンネルでランクインされているものは4位のFAMILY FUN PACK(家族が運営するチャンネル)くらいです。6位にはテレビ番組もランクインしています。

図表:アメリカのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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次に、視聴回数がグローバル2位でアメリカと同じ英語圏のイギリスを見てみましょう。
子供系のコンテンツと音楽、ゲームが多くなっています。3位に様々なスポーツのアクロバティックなプレイやスーパープレイを紹介するチャンネルがあり、8位にはディズニーのチャンネルがランクインしているのが特徴でしょうか。

図表:イギリスのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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こちらは同じ欧州のスペイン(グローバル7位)の再生回数ランキングですが、イギリスとは大きく違い、ゲーム実況チャンネルが多くランクインしています。記載は省略しますが、欧州ではイタリアも想定的にゲーム実況動画が上位にランクインしており、フランスはアニメのチャンネルが非常に多く、ドイツは音楽のチャンネルが非常に多いという特徴があります。同じ欧州でも全然違いますね。音楽、テレビ、アニメコンテンツなどに関しては著作権者のポリシーの違いによりそもそもYouTube上で配信されやすい国とされにくい国があるので(日本は後者)、その辺も影響しているのかもしているのかもしれません。

図表:スペインのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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続いて視聴回数3位のブラジルです。
スペインやイタリア同様にゲーム実況は強いです。ラテン系の国とゲーム実況は相性がいいのでしょうか??ちなみに7位のチャンネル「SUPERHEROES WORLD S.W.」は著作権者の許可を得ているのか分かりませんが、マーベルやディズニーのキャラクターのパロディーを投稿していて、チャンネル立ち上げてわずか2カ月で、かつ22本しか動画を上げていないにもかかわらず、驚異的な再生回数を達成しています。ここまで急速に再生回数を伸ばしたチャンネルは初めて見ました。。。

図表:ブラジルのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成) 

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続いて4位のロシアですが、上位チャンネルがほとんどアニメという特徴的なランキングになっています。どの国でも上位10チャンネルに1チャンネルはローカル言語の独自アニメが入っていたりしますが、ロシアはそれが6チャンネルもランクインしています。

図表:ロシアのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)

(出所:WizTrackerを利用して当社作成) 

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続いて5位の日本です。
日本も最近おもちゃ紹介動画の再生回数の成長が著しく、上位をおもちゃ紹介チャンネルが独占しています。また、海外では珍しく、HIKAKINやはじめしゃちょーといった個人YouTuberのチャンネルが上位に入っているのが特徴です。

図表:日本のチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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次に6位のインドになります。
インドはテレビ局がテレビに流しているコンテンツをYouTubeにも配信しており、テレビ局のチャンネルが上位を独占しています。子供ソングの有名チャンネルも何故か多いです。

図表:インドのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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次にグローバル8位の韓国です。
さすがグローバルでのK-POP人気の影響なのか、音楽チャンネルが他国に比べると頑張っている印象があります。4位は個人YouTuberのチャンネルがランクインしており、ジョイチャンネルは日本と近いものを感じます。

図表:韓国のチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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最後に同じアジアつながりでタイフィリピンです。
タイは全てテレビ局と音楽チャンネルで絞められています。インド同様に、テレビとYouTubeの垣根が低く、普通にテレビ局がYouTube上にもチャンネルを持っているようです。
フィリピンもタイと違っておもちゃ紹介もありますが、テレビ局のチャンネルが多くランクインしているのはタイと同様です。

図表:タイのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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図表:フィリピンのチャンネルの過去30日間の再生回数ランキング(2016/3/24時点)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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いかがでしたでしょうか?やはりおもちゃ紹介動画は万国共通で人気ジャンルになっています。海外からも視聴されやすいというのも再生回数を伸ばしやすい理由の一つなのかもしれません。あとは国ごとに人気ジャンルが意外とバラバラだったりして、非常興味深かったです。また定期的に分析していけたらと思いました。

それではまた!

YouTubeの統計情報を徹底分析!

皆様、こんにちは!

今日は国内外のYouTubeの状況に関して、外部の統計サービスを利用して調べていきたいと思います。今回利用するWizTrackerは世界中のYouTubeのチャンネルの登録者数や再生回数をトラックしており、今日現在でグローバル全体では72万チャンネル、日本では3.9万チャンネルをカバーしています。私自身がWiztrackerを使って色々調べたところ、チャンネル登録者が5000人前後だとカバーされてたりされてなかったりで、それより少ないチャンネルだとほとんどカバーされていません。実際、YouTubeはチャンネル登録者5000人未満のチャンネルが無限に存在し、国内のチャンネル数も3.9万よりも全然多いと思いますので、あくまでも参考値としての分析ですが、大手チャンネルはほぼカバーされていますので、一定の示唆は得られると考えています。

再生回数では日本はグローバルで5番目
まずは、国ごとに再生回数の規模を見てみましょう。下記の図表は2016年3月の日本の再生回数を100として各国の過去30日の再生回数を指数化したものです。実は昨年2月にも同じ調査を行っていましたので、その時点の過去30日の再生回数を指数化したものも合わせて掲載しています。この調査結果を見る限り、国内のYouTubeチャンネルの再生回数はグローバルで5番目の再生回数規模を誇っています。トップは米国で、日本の約9倍あります。ただし、ここでいう再生回数とは「その国でどれだけ再生されたか」ではなく、「その国のチャンネルがどれだけ再生されたか」なので、実際に米国のチャンネルは米国外からの再生もそれなりに多そうです。2位がイギリスに続いて、3位がブラジル、4位ロシア、6位がインドといわゆるBRICsが上位に入ってきています。アジアでは韓国が日本の81%の規模で近いところに位置してますが、タイで日本の38%、台湾で26%、ベトナムで16%、マレーシアで11%、インドネシアで9%の規模です。YouTubeがそれなりに普及しているイメージはありますが、WiFi環境下で動画を取り込んでオフラインで再生するということが一般化しているためか、再生回数規模としてはまだまだ小さいです。

図表:主要国の月間YouTube再生回数の比較(2016年3月の日本の再生回数を100として指数化)
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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前年からの伸び率では新興国が高い。日本は前年比66%成長。

前年との比較に着目してみると、日本は前年から66%成長しています。今回計測したタイミングが2015年2月12日と2016年3月14日ですので、単純比較はできませんし(日本では2月より3月の方が再生回数は増える傾向)、カバーしているチャンネルの母数も昨年は2,7万チャンネルに対して今年は3.9万チャンネルですので、実際はこれよりは低いと思いますが、数十%の成長は達成できているのではないかと思われます。

当然ですが、新興国の伸び率は高く、ブラジル、ロシア、インドは前年比ほぼ倍増しています。理由は分かりませんが、アジアではベトナムの成長が著しく、前年から約4倍の成長となっています。

 

国内の再生回数はバーベル型に分布
下記の図表はチャンネル登録者のレイヤーごとに再生回数全体に占める割合を示したものです。例えば、チャンネル登録者数100万人-500万人のチャンネルが23存在し、再生回数全体の14%を占めているということです。日本の場合、チャンネル登録者数の多い上位層の人数は少ないものの、再生回数に占める割合は大きいです。YouTubeは再生時間の多いチャンネルほど関連動画に表示されやすかったり、検索結果に表示されやすかったりして、上位チャンネルがより再生回数を伸ばしやすいアルゴリズムが存在するためでしょうか。一方、先述したように、チャンネル登録者5000人以下のチャンネルに関しては、そもそもWizTrackerにカバーされていないチャンネルも多く、実際の割合はもっと高いと思われます。したがって、レイヤーで分けた場合には上位と下位の再生回数が多い「バーベル型」の分布をしているということになります。

図表:国内のチャンネル登録者レイヤー別の再生回数全体に占める割合
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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米国では更にその傾向は顕著
今度は米国の分布をみてみましょう。米国では規模がそもそも違うため、チャンネル登録者数500-1000万人、1000万人以上という新しいレイヤーを足していますが、結果としては更に上位チャンネルの構成比が高くなっています。中でもチャンネル登録者数100-500万人のレイヤーがチャンネル数としても比較的多く、再生回数全体の28%を構成しています。ただし、米国も同様にチャンネル登録者数5000人以下のチャンネルは実際にはもっと多いと思われますので、分布としては日本より更に顕著な「バーベル型」になっているということかと思います。

図表:国内のチャンネル登録者レイヤー別の再生回数全体に占める割合
(出所:WizTrackerを利用して当社作成)

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日本と米国の差は海外視聴の差と思われる
今回の結果はある程度予想されたものではありましたが、実際に見てみるとはっきりとその傾向が見られたのは興味深かったです。日本の場合、米国ほど上位チャンネルへの偏りは顕著ではないですが、日本のコンテンツがいかに海外で再生されるかがポイントになりそうです。YouTubeでは動画内の音声を認識し、日本語と認識された場合には海外の関連動画上にほとんど出てきません。したがって、多言語化もしくは無言語化された海外向けコンテンツが増えていけば、既存の上位チャンネルが海外でも視聴されるようになり、より再生回数を伸ばすということが可能になるでしょうし、はじめから海外を狙ったチャンネルが再生回数を伸ばすというパターンもあるかもしれません。

来週は引き続きWizTrackerを活用して、国内と海外で見られているコンテンツの違いに関して分析していきたいと思います。

それではまた!

過去10年で余暇時間の使い方はどう変化したのか!?

皆様、こんにちは!

今日はNHK放送文化研究所より「2015年国民生活時間調査報告書」という興味深い調査が発表されていましたので、内容を見ていきたいと思います。

http://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20160217_1.pdf

この調査は人々の1日の生活時間の配分に関して調査を行っているもので、1995年から5年ごとの調査結果が掲載されているため、時間の経過とともに人々の時間の使い方がどのように変遷してきたかを理解することが出来ます。

テレビの視聴時間は各年代で減少傾向
まず、年代別のテレビの視聴時間に関しては、男性・女性それぞれ以下のような調査結果となりました。2005年→2015年にかけてテレビの視聴時間は下がってきているのが見て取れますが、特に10代や20代の減少率は大きく、逆に60代以上はそれほど減少していません。30代は男性の減少幅は大きいですが、女性はそれほど減少しておらず、違った結果となりました。

図表:平日の年代別テレビの視聴時間の推移(男性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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図表:平日の年代別テレビの視聴時間の推移(女性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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1日にテレビを15分未満しか見てない人の割合はほぼ倍増
また、同調査ではテレビを1日に15分以上見た人の割合も報告しており、以下の2つの図表は各年代の男性と女性の中で1日にテレビを15分未満しか見ていない人の割合を計算したものです。男性に関しては10代~40代にかけてかなり割合が増えており、2015年においては約1/4以上の人が1日に15分未満しかテレビを見ていないという結果が出ています。一方、女性に関しては、専業主婦など家にいる時間が相対的に長いせいか、男性に比べて全体的に割合は低めですが、それでも10代~40代は過去に比べて割合は倍増しています。ちなみに我が家は私も妻もがっつり1日15分以上テレビは見ています。

図表:年代別にみた1日当たりのテレビ視聴時間が15分未満の割合(男性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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図表:年代別にみた1日当たりのテレビ視聴時間が15分未満の割合(女性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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若い世代ほどインターネット発展の影響を受け視聴行動が変化
ではほかの観点でも見てみたいと思います。これは先ほどのグラフで示した年代別のテレビの視聴時間ですが、色をつけた部分は同じ人々と仮定できます。つまり、1995年に10代だった人は2005年に20代になり、2015年には30代ということですね。こういう観点で見た場合、男性は10代から30代にかけて視聴時間はそれほど増えず、40代から70代にかけてどんどん視聴時間が増えていくというのが通常パターンで、2005年に30代以上だった人はこのパターンに当てはまっていますが、2005年に10代だった世代や20代だった世代は2015年にかけて視聴時間が減っています。
一方、女性に関しては、10代から年を重ねるごとに右肩上がりに視聴時間が増えていくというのが通常パターンですが、2005年に10代だった世代や20代だった世代は2015年にかけて視聴時間が変わっていません。

やはり10代、20代と若いうちからインターネットやスマートフォンに慣れ親しんだ世代はインターネットサービスの発展の影響を最も受け、その反動としてテレビの視聴時間が減少していうということなのでしょうか。

図表:平日の年代別テレビの視聴時間の推移(男性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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図表:平日の年代別テレビの視聴時間の推移(女性)
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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要因として接触デバイスの変化(スマートフォンの普及)が大きい
テレビが面白くなくなったとか、インターネットの方が面白いとか、色々言われたりはしていますが、私は単純に接触するデバイスの変化が要因として大きいと思います。これまで示してきた図表を見ても、若い世代ほど2005年からテレビ離れは起きており、これはPC(インターネット)に接する時間が増えたことが影響していると思われますが、2010年以降はその傾向はさらに加速し、さらには全世代で視聴時間が減少しているのは、スマートフォンの普及が大きいのではないでしょうか。

 

「とりあえずテレビ」から「とりあえずスマホ」へ
昔は家にいるときは情報を得るにもエンタメを楽しむにもテレビを見るということが限られた選択肢で、その中で相対的に好きなチャンネルを見るという行動だったと思いますが、今ではスマートフォンという友人や職場との通信手段でもあり、どんな情報やエンタメも探せば出てくるドンキのような存在でもあるスマートフォンが登場し、テレビに頼らなくてもよくなったことが一番大きいのではないかと思います。そして、最近では「探せば出てくる」というよりも「興味ある情報やコンテンツが自然と流れてくる」ようになりましたので、「とりあえずスマホ」という傾向はより強まっていると思います。本調査ではテレビ以外にもラジオ、雑誌・本、新聞、趣味・教養などの時間も調査を行っていますが、いずれも2005年に比べて減少しており、特に10代と20代において減少率が大きくなっています。これもスマートフォンと接する時間に奪われていると考えられます。

図表:2005年から2015年の余暇時間の使い方の変化
(出所:NHK放送文化研究所「2015年国民生活時間調査報告書」より当社作成)

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テレビの視聴時間は今後も減少することが予想される
それでも以前ブログで指摘した通り、リビングのテレビがリモコン一発でつくのは大きなアドバンテージで、だからこそ家にいるときは「とりあえずテレビ」という流れがあり、スマートフォンが普及した後も「ながら見」が定着することでテレビの視聴時間はそれほど落ちていません。ただ、2010年から2015年の変化を見る限り、今後スマートフォンの利用がより一層定着することで、ますますテレビの視聴時間は減っていくことが予想されますし、若い世代ではじめからテレビをもたない人も増えてくると思います(その場合は「とりあえずテレビ」という流れも生まれない)。また、テレビリモコンのNetflixボタンやソニーのAndroidテレビなど、テレビでもボタン一つでオンラインコンテンツが見られるような環境が整えば、「とりあえずテレビ」だとしても、地上波放送がみられるとは限りません。

 

テレビ広告は当面安泰だが、長期では戦略転換が必要となろう
前回のブログで申し上げた通り、動画広告市場が成長し続けた中でもテレビの広告が成長したことは米国市場で証明されています。やはりテレビの持つリーチ力やインパクトは他の広告媒体にはない差別化要因であることから、ある程度視聴時間が減り続けたとしても、広告出稿は落ちないと思います。少なくとも今後5年は。しかし、長い目で見れば、視聴時間が減少することは広告媒体としての魅力の衰えにもつながります。これまでは「テレビではテレビの番組しか見れない」というのがテレビ局にとっての大きなアドバンテージでしたが、長期では「テレビ番組はテレビでしか見れない(他デバイスで見れない)」ということがディスアドバンテージになる可能性があり、テレビ局がどのような戦略転換を見せてくるのか注目していきたいと思います。

 

それではまた!!