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Newfront特集第2弾!オリジナル動画への投資が活発化。

皆様、こんにちは!

今回は先週に引き続き5月2日~13日にニューヨークで行われた「Newfront」についてまとめていきたいと思います。

DanceOnは「踊ってみた動画」で音楽プロモーションを支援する取り組みを開始

最初にご紹介するのはDanceOnです。DanceOnはこのブログで紹介するのは初めてですが、ダンス動画を専門に扱っているMCNです。

同社は今回のNewfrontでダンスのジャンルだけでなく、音楽のジャンルにもっと参入していくという発表をしました。具体的には、新会社として「izo」を設立し、この新会社を通して新しい音楽アーティストのブレイクを支援したり、企業タイアップを提供したりしていくという内容です。既に音楽アーティストの支援にでは大きな実績を持っており、昨年は「Watch Me (Whip/Nae Nae)」という曲でDanceOnのクリエイターに「踊ってみた動画」を作らせたところ、BillboardやYouTubeのトップチャート入りするまで押し上げました。

「Watch Me (Whip/Nae Nae)」の公式PV

(2016年5月26日時点で8億6585万再生)

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DanceOnのクリエイターによる「踊ってみた動画」

(2016年5月26日時点で1億5713万再生)

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最近の事例でいうと、「Lean and Dabb」という曲をYouTubeで検索すると、トップ出てくるのはVEVOの公式動画と公式ダンス動画ですが、その下にはDanceOnのアーティストによる「踊ってみた動画」がずらっと並んでおり、それぞれ数十万~数百万回再生されています。

 

Whistle Sportsは6つの新シリーズを発表

次に紹介するのはWhistle Sportsです。Whistle Sportsはスポーツ専門MCNで、スーパープレイ動画やレッスン動画、プロリーグの試合(どちらかといえばマイナーなスポーツ)、プロ選手の動画ブログ的なものなど様々なスポーツに関連する動画を抱えるネットワークです。

Whisle Sportsの人気クリエイターの「Dude Perfect」の動画

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今回のイベントの中では以下の6つの新たなシリーズが発表されました。どういう内容かはまだ分かりませんが、個人的には結構好きな動画が多いネットワークなので楽しみです。

  • Battlegrounds
  • Legends of Dunk
  • 50 Large
  • Crushing History
  • Hall of Gamers
  • #WorldTrickshotDay

 

AwesomenessTVは既に31のプラットフォームにオリジナル動画を展開
最後にご紹介するのはAwesomenessTVです。AwesomenessTVは抱えているクリエイターの数こそ多くはないですが、クリエイターを活用したオリジナル番組を多く手掛けており、会社側によると既にAppleTVやGo90含めて31のプラットフォームに動画を展開しているようです。YouTube Red Originalsにも「Foursome」と「Dance Camp」の2作品を既に提供中です。

AwesomenessTVのYouTubeチャンネルのチャンネル登録者は384万人いて、僕の知る限り全てのMCNの中で最も大きい自社チャンネルを持っています。

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今回2つの新たなシリーズを発表しました。

  • 「Royal Crush」:YouTube向け
  • 「Guidance」:Go90(VerizonによるdTVのような定額配信サービス)向け

また、上記以外にもMLBとのコラボによる新たな番組にも取り組んでいくと発表しており、若者層を取り込むような内容にしていくとのこと。もはやMCNを超えてインフルエンサーを活用した番組制作スタジオですね。

MCNごとに色々な戦略が見れて興味深かったですが、各社共通していることはクオリティの高いオリジナル動画に注力していて、それを動画プラットフォームや広告主向けに売り込む動きが活発化してますね。

それではまた!

 

動画業界の一大イベントNewfrontが開催!

皆様、こんにちは!

5月2日~13日にかけてニューヨークで「Newfront」というイベントが行われていました。もともと「Upfront」という放送局が新シーズンの番組編成を発表し、番組内で放送されるCM枠の前売りを行うイベントが3月~4月にかけて行われるのですが、Newfrontはそのデジタル版のイベントで、主要オンラインメディアが広告主向けに今後取り組むコンテンツを発表するイベントとなっています。
登壇企業は以下の通りで、大手のオンラインメディアはほとんど参加しており、大手のMCNも多く参加しています。

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今回はその中でも気になった内容をいくつかまとめてみたいと思います。

Maker StudioはSpark Programから4つのオリジナルコンテンツを発表
Spark Programは今年2月に発表されたプログラムで、クリエイターが作りたい動画のコンセプトをプレゼンテーションし、Makerが可能性を感じたコンテンツに対して投資するというものです。既に34人のクリエイターの100以上のコンテンツに対してGoサインを出したことが発表されてますが、そのうち4つのオリジナルコンテンツが発表されました。

Spin For Ink:ゲストがゲームにチャレンジし、勝てば希望通りのタトゥーが、負ければ罰ゲームタトゥーが彫られる番組

www.youtube.com

The Remember Hour:2人のキャラクターRashとSkidが子供向けに歴史を教える番組

www.youtube.com

Worthy:Charisma Starが視聴者の夢をかなえる番組

www.youtube.com

Can I Crush It?:Kali Muscleが怪力で様々なものを破壊できるかチャレンジする番組

www.youtube.com

Defy Mediaは今年30の新たな番組をスタートさせると発表

Defy Mediaの月間再生回数は8億回とネットワークとしてはそれほど大きくないですが、Smosh、ScrenJunkiesなど複数の大型チャンネルを抱えています。今回は主要チャンネルにおける6つの新たな番組が発表されましたが、今年年間で30の新たな番組をスタートさせるとのことです。

MachinimaはeSportsの可能性を強調、Mach-1とMachinima Preferredも発表
Machinimaは今後いかにeSports市場が有望かを強調する内容でした。以下、Machinimaが発表した市場予想です。

  • eSportsの観戦者は2016年に188百万人から2020年には302百万人へ広がる見込み。
  • eSportsの市場規模は2016年に910百万ドルから2020年には1,300百万ドルへ広がる見込み。
  • 現在のeSports市場はアジア(333百万ドル)が最も大きく、次に北米(276百万ドル)、欧州(266百万ドル)と続く。

同社は広告代理店や広告主向けデータ分析ツールのMach-1も発表しました。Mach-1はMachinimaが抱える視聴者のデータ分析やインサイトを与えるツールで、同社によると、これから友達とゲームをする予定で、ファストフードを買う可能性が高い視聴者の情報を提供することなどが可能になるようです。
また、同社はMachinima Preferred Media Solutionsという広告主が適切かつブランドセーフなMachinimaの視聴者セグメントに広告を打てるような広告ネットワークも発表しました。

新旧コンテンツの境目がなくなりつつある

アメリカだと既にデジタルの世界でもテレビの世界と同じようにスポンサー探しが行われてるんですね。先日、The Wall Street Journalで、大手広告代理店のInterpublic Groupによると、250百万ドルに相当するGoogle Preferred(Googleが「人気」と「視聴者のエンゲージメントの深さ」を中心とするアルゴリズムでランク付けし、上位5%を選出しパッケージしたいわばYouTube上の「プレミア広告枠」)をテレビ広告からの予算シフトにより買い付けたというニュースが報道されました。テレビ自体もオンライン化しているので、テレビ広告というよりも旧来テレビコンテンツ→デジタルコンテンツへのシフトといった方が正しいかもしれませんが、いよいよ境目がなくなってきている気がします。

今回は一部でしたが、来週はまたこの続きをご紹介したいと思います。

それではまた!

Amazon Video DirectはYouTubeの対抗馬となるのか!?

皆様、こんにちは!

既に色々なところで報道されていますが、先日Amazonが動画投稿サービスの「Amazon Video Direct」を発表しました。アメリカ、ドイツ、オーストリア、イギリスに加えて、日本でもスタートしています。YouTubeの対抗サービスと報道されていますが、一番のポイントは広告付き無料動画だけでなく、買い切り型、レンタル型など様々な課金形式が選べるところです。既にメニューごとの還元率も発表されており、まとめると以下の通りです。

① YouTubeと同様に広告付き無料動画配信:広告収入の55%を還元
② プライムビデオ会員への無料配信:1時間視聴される毎にアメリカで15セント、それ以外の国で6セントを還元(年間$75,000が上限)
③ Amazonでデジタルコンテンツとしてレンタルor販売 :販売価格の50%を還元
④ ストリーミングパートナープログラム(追加サブスクリプション)を通して販売:販売価格の55%

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動画投稿までのハードルは高く、プロフェッショナル向け

実際に利用してみた感想としては、登録時に所属する会社情報含めたビジネスアカウント情報や口座情報、税金申告のための情報などの登録が必要であることから、YouTubeよりも動画アップロードまでのハードルはかなり高くなっています。そのため、一般ユーザーというよりもプロフェッショナルな動画クリエイターをターゲットにしたサービスであると思います。

既に大手企業の参加者として、様々な企業名が挙げられていますが、MCNではMachinima、Stylehaul、Kin Communityなどどちらかというとジャンルに特化していたり、プレミアムコンテンツに注力していたりする企業が初期パートナーとして参加している印象です。

そもそも一般ユーザー含めて自由に投稿できる広告課金型プラットフォームはYouTubeの独壇場であるため、YouTubeと重なる投稿者をターゲットとするのはあまり良い戦略とは言えず、より上位のプロフェッショナルクリエイターを狙っていくのは自然な気がします。

一方で、有料販売や有料レンタルが出来るようなプロフェッショナルなコンテンツを作れるクリエイターからしても、YouTubeは視聴者獲得には最適なプラットフォームであるものの、広告課金であるためにマネタイズの面では物足りない部分があります(YouTubeでも有料販売機能はあるものの、無料コンテンツに埋もれやすい)。実際にYouTubeクリエイターが有料プラットフォーム向けにオリジナル番組を提供する事例なども出てきており、もっとマネタイズしたいというニーズはあるように思われます。
米国ではこれまで映画やテレビのような長尺プレミアムコンテンツはNETFLIXやHulu、無料コンテンツはYouTubeという構図がありましたが、YouTube上のコンテンツのクオリティーも上がってきていることから、前述のようにYouTube上のクリエイターが有料プラットフォームに進出する傾向が出てきており、今回の「Amazon Video Direct」はまさにこの間の領域を狙った戦略のように見えます。

対ユーザーにはどうコンテンツを整理して見せていくのか?
集まったコンテンツを消費者のどう見せていくかも気になります。通常売り切り型のプラットフォームや定額課金型プラットフォームはプラットフォーム側がコンテンツを選定します。それはコンテンツのクオリティを担保し、ユーザーの満足度を高めるためかと思います。しかし、今回の場合はクリエイター側が売り方を選べるために、例えば僕が作ったしょうもない動画がAmazonプライムのラインアップとして並んだり、動画販売コーナーのラインアップとして並んだりということが起きてしまう可能性があります。
当然、アルゴリズムにより、人気のないコンテンツはユーザーの目の届かないところに追いやられることになるのでしょうが、これまでの売り切り型動画サービスや定額課金型動画サービスはユーザーの期待値として「優良なコンテンツがある」という前提で見られているので、しょうもないコンテンツが少しでも混じっていた時点でかなりユーザーエクスペリエンスを損なう可能性があります。

僕自身はプライム会員ではあるものの、物を買うためにAmazonを訪問することはあっても、動画を見るためにAmazonのサイトに訪問することはそんなにないので(僕だけかもしれませんが笑)、そもそもAmazonが既存のユーザー層のアセットを活かして、どの程度動画視聴者のトラフィックを集められるかもポイントですね!

それではまた!

皆様、こんにちは!
遅くなりましたが、昨日発表されたFacebookの決算についてまとめたいと思います!

まずは数字のサマリーです。
売上高は前年同期比52%増、営業利益は前年同期比115%増と引き続き前四半期からの高いモメンタムを維持する好決算で、株価は時間外で8%上昇しました。また、主要KPIであるDAUも前年同期比16%増と引き続き高いモメンタムを維持しており、ユーザーあたり売上は前年同期比33%増と大きく増加しています。

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2013年3Q以来初めて広告在庫数がプラス基調に

広告売上の主要KPIである広告価格と広告在庫数に関して、広告価格は前年同期比5%増、広告在庫数は前年同期比50%増と発表されました。広告価格は上昇基調はほぼ落着き、PC→モバイルへのシフトの影響はほとんどなくなってきた印象です。引き続きPCの広告在庫数は減少が続いているものの、モバイル広告在庫の増加により広告在庫数は大きく成長しています。

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ライブ動画強化の目的はYouTubeとは異なる
今回、動画の視聴回数や視聴時間などのアップデートはありませんでしたが、動画に関してはコンテンツとしての動画ではなく、コミュニケーションツールのための動画としてライブ動画や360度動画に対する将来性を期待していたのが印象的でした。

確かにYouTubeもライブ動画を強化するなど、やっていることは一見同じに見えますが、YouTubeはコンテンツとしてライブ動画ならではの限定感やライブ感(視聴者みんなで盛り上がれる)というのが主な目的であるとみられるのに対して、Facebookはコミュニケーション手段の延長としてライブ動画に期待しているという印象です。

 

会社側によると、世界中の人が1日に平均約50分もFacebook、インスタグラム、メッセンジャーを利用しているとのこと。WhatsAppは含まずにこの数字なのですごいですね。なお、MAUはインスタグラムが4億人、メッセンジャーが9億人、WhatsAppが10億人以上とのこと。それだけ当たり前のように利用されるアプリになっているため、日常の中でライブ動画を使うチャンスも多い気がします。

 

一方で、Instant Articlesに代表されるようにプロフェッショナルコンテンツの強化・取り込みにも注力しており、「友人がシェアしたものを見る場」「自分がフォローしているものを見る場」「自分が好きであろうものを見る場」として成熟化していっている印象です。広告の観点からしても、かなり細かくオーディエンスデータを抑えており、動画広告強化で広告単価の上層余地もありそうです。将来的にはSNSの世代交代の問題はあり、その対策の一環として買収したWhatsAppをどうマネタイズしていくかという課題はありますが、当面はFacebook黄金期ですね。

 

それではまた!

みなさん素敵なGWを!!

Google決算速報。売上好調も市場予測を下回り株価は6%下落。

皆さん、おはようございます!

今朝、Googleの親会社であるAlphabetが2016年1Q決算を発表しましたので、まとめてみました。

売上高は前年同期比17%増加とほぼ前四半期並みの成長率を維持しましたが、売上から提携メディアへの費用(TAC)を除いた純売上は前年同期比18%と前四半期から成長率は鈍化しています。会社側は引き続きモバイル検索広告が牽引していることに加えて、YouTubeやプログラマティック広告が好調だったことを背景として挙げておりますが、モバイル広告やプログラマティック広告のTACが相対的に高いために純売上の伸びがグロス売上に比べると伸びが弱かった模様です。決算自体は好調ですが、決算数値が市場予想に届かなかったことを受けて、引け後の株価は6%近く下落しています。

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また、会社側が公表するKPIである課金クリック数やクリック単価の推移は以下の通りで、課金クリック数はYouTubeのTrueViewの好調が寄与することで高い成長を示している一方、TrueViewの単価は想定的に単価が低いTrueViewの比率が高まることで引き続き減少傾向が続いています。

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YouTube Originalsがスタート。Google Preferredの広告主は倍増。
今回の決算電話会議においてYouTubeの視聴時間等のデータは開示されませんでしたが、YouTube Red向けオリジナルコンテンツであるYouTube Originalsがスタートし、既に6本の番組が始まっており、今年1年で15-20のオリジナル番組をスタートさせる計画とのこと。出だしの反応は良好の模様です。
またYouTubeの広告収入が好調な要因としてGoogle Preferred(YouTubeで高いエンゲージメントを見込める人気チャンネルを切り出して優良広告在庫として広告主に販売する取り組み)の寄与も挙げており、米国におけるGoogle Preferredの広告主数は前年から倍増したとのこと。

「モバイルファースト」から「AIファースト」へのシフトを加速
動画とは直接関係ありませんが、電話会議の中で今後世の中が「モバイルファースト」から「AIファースト」の世界に変わっていく点や、Googleが開発面で他社をリードしている点が強調されました。既に検索エンジンや画像検索、Google MapなどにはAIが活用されていますが、昨年末にはユーザーに変わって自動的に返信文を提案してくれるSmart Replyをスタートし、今四半期にはGoogleカレンダーにAI機能を組み入れ、例えば毎週3回走るという目標を設定すると、最適な時間帯を探してくれるといった機能が実現しているとのこと。モバイル(=GoogleやAppleのOS)を使うのがもはや当たり前になりましたが、AI機能を使うことが当たり前になると、ますますGoogleに日常生活を支配されそうですね(苦笑)。

それではまた!

日本で有料動画配信サービスは普及するのか!?第二弾!

皆様、こんにちは!

 

前回に引き続き日本の有料放送市場を調べるにあたって、今回は衛星放送を手掛けるスカパーについて調べていきたいと思います。僕自身、衛星放送含めて有料放送に一切なじみがない人間なので、かなり基本的な内容もありますがご容赦ください。

スカパー加入に当たっては家やマンションにCS放送対応のアンテナが設置されている必要がありますが、既に設置されている場合は以下のような形で初期手数料3,240円を支払い、その後は基本料として月額421円に加えて個別チャンネルの料金、もしくはチャンネルパックの料金を支払うことで視聴できるようになります。

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(出所:スカパー!HPより)

 

 

各ジャンルに特化したチャンネルラインアップと料金体系

チャンネルパックには47チャンネルを備えた基本パック(月額3,672円)から5チャンネルを選ぶセレクト5(月額1,980円)、野球関連のチャンネルを集めたパック(月額3,980円)など様々なパックがありますが、基本パックのラインアップは以下のように様々なジャンルのチャンネルが一応網羅されている格好になっています。

 

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(出所:スカパー!HPより) 

 

月額平均単価は3,356円だが、多い人は7,000円超えも

なお、2013年度通期決算の説明会資料によると、一人あたりの月額支払金額は以下のような分布になっているようです。先週のブログで間違えてしまいましたが、スカパーの加入者から受け取る平均月額単価は直近で3,356円です。基本パックでもかなりジャンルに特化されているのですが、例えばスポーツにはJ-Sportsが含まれていなかったり、本当のファンの人には物足りず、基本パックに加えて個別チャンネルやジャンルに特化したパックを追加で契約している人もいるため、7,000円を超える月額支払金額の契約者もそれなりにいるようです。

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(出所:スカパー!HPより)

 

視聴率データ一般的に公開されていないため、どのコンテンツが人気なのかは分かりませんが、スポーツのパックが多くみられることから、やはりスポーツはコンテンツとしてニーズが高そうです。決算説明会においてもコンテンツ強化の文脈の中でスポーツ、特にスポーツの生放送に関して良く挙げられています。

 

スカパーの業績推移

ではスカパーを手掛ける株式会社スカパーJSATホールディングスの業績はどうでしょうか?下記は2009年度以降の同社の有料多チャンネル事業の業績推移をまとめたものです。新規加入件数はスマートフォン普及の影響からか累計加入者数は減少傾向となっています。一方で営業利益に関してはコンテンツ費用は戦略的に増加傾向にあるものの、その他の広告宣伝費等を効率化しているため、黒字を確保しています。

スカパーJSATホールディングスの業績の有料多チャンネル事業の業績推移

(出所:スカパーJSATホールディングスHPf:id:takaship999999:20160415000644p:plain

 

スカパーの今後の戦略

今後の戦略として引き続きコンテンツ(特に生放送や独自コンテンツの)の強化や、同社のOTTサービスであるスカパーオンデマンドの加入者拡大を挙げています。スカパーオンデマンドはスカパーの有料チャンネルに加入している人はほぼ同じものがオンラインでも視聴できるというサービスです。オンデマンドのみ加入することも可能ですが、基本的にスカパーの有料チャンネルと同じ料金体系になっています。

ただ、既存のスカパー事業とのカニバリによる悪影響を意識した料金設定のように見えます。米国の衛星放送大手のDish Networkは既存の衛星放送の月額料金よりも大幅に安い月額20ドルでOTTサービスを提供し始めましたが(ただし視聴可能なチャンネル数は全然少ない)、そこまでの思いきった価格戦略はまだとっていません。

 

ヤフーが発表したスポナビライブは月額500円でプロ野球や海外サッカーの生放送を提供するとしてます。スカパーのような有料放送に既にお金を払っている人の方が有料放送配信サービスに課金するハードルも低いと思われますので、スポナビライブがどう立ち上がるのか、またそれを受けてスカパーがどういった戦略をとるのか、今後注目です。

 

それではまた!

 

 

 

日本で有料動画配信サービスは普及するのか!?第一弾!

皆様、こんにちは!

これまでは動画の市場規模としてテレビ広告市場とオンライン動画広告市場の比較を行い、地上波テレビやYouTubeの分析を行ってきました。しかし、動画市場という意味では有料放送市場も考慮しなくてはいけません。以前のブログでお伝えした通り、日本においては地上波放送が全国的に普及しているために、そもそもケーブルテレビなどの有料多チャンネルサービスの普及率が低く、動画視聴に対してお金を払うということに対しても抵抗があるのではないかと言われています。しかし、そうした中でもdTVやビデオパス、Hulu、Netflixなど様々なオンラインの定額動画配信サービスも立ち上がっています。動画コンテンツカンパニーである当社としては、今後これらのサービスの立ち上がりにも非常に注目していますので、今回はここを掘り下げていきたいと思います。

とはいえ、非常に大きなテーマなので何回かに分けて分析を行っていきたいと考えていますが、まずは現状の有料放送市場がどの程度大きいかについて考えてみたいと思います。

まずは有料放送産業の市場規模を見ていきます。衛星放送とケーブルテレビ、NHKを有料放送と定義した場合、約1兆6000億円の市場規模があります。NHKは能動的に入る有料放送ではないため、NHKを除いた場合の市場規模は約9500億円の市場規模となります。

図表:放送産業の市場規模(売上高集計)の推移と内訳
(出所:総務省HP

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加入世帯数で見るとどうでしょうか?有料多チャンネル放送の加入世帯数を見てみると、2014年6月末で1,078万世帯と世帯普及率は20.7%となっています。有料多チャンネルの加入世帯全体でいうと、直近ではほぼ横ばい~やや減少傾向という状況です。

図表:ペイテレビの加入世帯数と普及率の推移(出所:CAB-J)

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図表:ペイテレビの普及状況(出所:CAB-J)

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このうち衛星放送であるスカパーの加入数は全体で338万世帯です。直近のスカパーの決算から計算すると、スカパー加入世帯のARPUは約2,200円ですので、約338万世帯が約2,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
ケーブルテレビの加入数は約650万世帯となっています。最大手のJCOMはそのうち約350万世帯を占めています。上場廃止直前の2011年のアニュアルレポートによると電話やインターネットとのバンドルを含めたARPUは約7,500円ですが、ケーブルテレビのみのARPUは約5200円となっています。そのため、約650万世帯が約5,200円の月額料金を動画コンテンツを見るために払っているということになります。
また、大手チャンネル運営会社のWOWOWはケーブルテレビや衛星放送が提供している基本パックには含まれていませんが、WOWOWの契約数は2016年3月末で280万世帯あり、ARPUは約4,200円です。
最後に、NHKは強制的に加入しますが、オプションで契約する衛星放送に関しては2016年2月末で1,982万世帯あり、これらの世帯は約1000円の月額料金を追加で支払っています。

まとめるとこんな感じになります。

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一方、オンラインの有料配信事業者はどうでしょうか?
以下は代表的なオンラインの有料配信事業者になります。店頭アフィリエイトが効く通信事業者系が強いですね。加入者数が分からない事業者もありますが、上位5社(dTV、U-NEXT、UULA、ビデオパス、hulu)の加入者数と月額料金から単純計算で算出される年間売上は合計で約850億円となり、動画広告市場(500億円)を上回る規模ではありますが、有料放送市場と比較した場合はまだ10%に満たない規模となっています。

図表:オンラインの定額動画配信サービスの加入者数と月額料金

(出所:各社HPより当社作成)

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今回は第一弾として国内の市場規模を中心に見ていきました。個人的に有料放送をほとんど見てこなかったので、意外と市場規模大きいんだなという印象でした。来週以降は少しずつ掘り下げていきたいと思います。

それではまた!